今回お話を伺ったのは、かぎ針編みの無料レシピや丁寧な編み方解説を発信し、書籍や雑誌へのデザイン提供、動画での解説など、幅広く活躍されているかぎ針編み作家 Ronique さんです。
今回のインタビューでは、Ronique さんがかぎ針編みを始めたきっかけから、かぎ針編みの楽しさ、「くっつきネコのバッグチャーム」が生まれた背景、そして初めてかぎ針編みに挑戦する方のアドバイスまで、たっぷりとお話を伺いました。
Ronique -ロニーク-
かぎ針編み作家。北海道在住。書籍(著書5冊、共著70冊以上)の制作を通じて、長年かぎ針編みデザインに携わる。現在はSNSでの発信のほか、EtsyやRavelry、自身のショップにて編み図を公開中。楽しく編めて、使いたくなるような作品を模索している。
- 著書:『冬のかぎ針あみこもの』『夏のかぎ針あみこもの』『かぎ針あみの冬ごもり』『好きな模様で編むかごバッグ』『レース針でクロシェジュエリー』
- 活動歴:制作歴20年以上、発表作品500点超

かぎ針編みとともに歩んだ時間
Q.どのようなきっかけで、かぎ針編みを始めたのでしょうか?
子育て生活がはじまったことがきっかけでした。それまではソーイングが多かったのですが、準備や片付けが大変で頻度が減ってしまい…。
かぎ針編みは場所をとらず、中断もしやすかったので、子どもの昼寝中など、すきまの時間でも取り掛かることができました。
Q.最初に編んだ作品は?
雑誌か何かを見てすぐに編んでみたくなり、母にかぎ針を借りて、家にあった刺繍糸で「グラニースクエア」のモチーフを編んだのが最初だったと記憶しています。このモチーフをたくさん編んでつなぎ、ファスナー付きの四角いポーチをつくりました。

Q.趣味から仕事にするようになったのは、どんなタイミングでしたか?
はじめは小物作品の編み図をwebで無料公開していました。大きな作品が増えるにつれ、編み図作成の労力も大きくなっていったため、編み図の販売も並行して行うようになりました。編み物書籍へのデザイン提供をさせていただくようになったのもこの頃です。
Q.制作をする中で一番楽しい瞬間はどんな時ですか?
ふとひらめいて実際に編んでみたときに、想像通りの形になったときが一番楽しい瞬間です。失敗して自分の未熟さを感じることも多々ありますが、それらを半々くらいでくり返しながら、少しずつ坂を登っていく道のりも楽しいです。
「くっつきネコのバッグチャーム」はこうして生まれた
Q.「くっつきネコのバッグチャーム」のアイデアはどのように生まれたのでしょうか?
以前、工作のような感覚でくっつくネコを編んでみたいと思ったことがあったのですが、アイデアで止まっていました。「猫の日」特集のおかげでそれが呼び起こされ、形にすることができました。試しに別の動物も編んでみましたが、やっぱりネコがぴったりでした。

Q.試作段階で特に苦労した部分があれば教えてください
体の編み方です。編み方がいくつかあって、それぞれにメリット、デメリットがあるため、どの方法がより多くの方にとって編みやすいだろうかと迷いました。最終的に2つの編み方に絞り、1つは編み図に、もう1つは解説動画のコメント欄に追記しました。

Q.手足・しっぽなど、各パーツで気に入っているポイント(こだわりのポイント)を教えてください
ぎゅっとつかまる「手」でしょうか。あと、パッと飛びついたような格好になったとき、見る角度によって表情も様々なのが面白いです。しっぽは、スチームアイロンで編み地を落ち着かせず、自然にまかせているのでクルンとしています。

初めてかぎ針編みに挑戦する方へのメッセージ
Q.かぎ針編みの一番の魅力はどんなところだと思いますか?
自由度が高いところが魅力的です。かぎ針編みは平面でも立体でも編みやすく、〝ほどきやすい〟という側面もあるため、どこか気楽で、間違いを恐れることなく自在に形をつくることができます。作品の幅が広く、次々と編みたいものが見つかるところも魅力です。
Q.初めてかぎ針編みに挑戦する方へ、心構えやコツを教えてください。
まずは気負わずやってみる、というのが一番ではないでしょうか。かぎ針編みは、道具が少なく、中断・再開もしやすいので、少しの時間からはじめることもできます。編み地ができあがってくると面白いですよ。好きかどうか試してみる、くらいの気軽さでぜひ。
Q.初心者におすすめの道具や糸はありますか?
お試しで短期間使うなら入手しやすいかぎ針でいいかもしれませんが、よく考えられた道具はやはり使いやすいので、信頼できるメーカーのかぎ針がおすすめです。はじめは、やや太めの糸(並太、極太程度)で、明るい色のウールやコットン素材が編みやすいです。

かぎ針編みへの想い
Q.作家として、作品を通じて伝えたい想いがあれば教えてください
編み物作品はただのモノではなく、それを編んでいたとき、使っていたときの思い出が一緒にそこにある大切な存在なのだと、私のパターンで編んでくださった方々からいただいたメッセージを通して教えられました。それからは、作品のパターンとともに過ごしていただく編み物の時間そのものも、完成して使うシーンも心地よくあってほしい、という想いがいっそう強くなりました。
Q.今後挑戦したい作品や、展望があれば教えてください。
挑戦したい作品が多く、優先順位をつけるのに苦労しています。展望についても、何をやって、何をやらないのかを考えながら、まずは、1年を通して季節ごとの作品をコンスタントに生み出していくという、今いちばん向き合うべき課題に取り組みたいです。
これから「くっつきネコのバッグチャーム」を編む方へ
編み目も、顔の刺繍も一匹ずつ違う、世界にひとつだけのネコが生まれるキットです。素朴な風体のあみぐるみがターゲットに飛びつく姿は愛嬌たっぷり。あなたの愛猫がバッグにくっついて、春のお出かけを楽しくしてくれますように!



